子供が宿題が終わらないと泣くのはよくあることです。
でも、その泣くのを見ていると親はちょっとイラっときてしまったりする方が多いですよね。
そもそも宿題が終わらなくて泣くのはなぜ?
なんで終わらないの?
親が手伝うべきなの?
いろいろ考えてしまう方の為に、まずは「どうして泣くのか」「どうして終わらないのか」その理由と解決方法があるのかどうかをご紹介します。
さらに、長期にわたる夏休みに出される宿題への対処法も併せてご紹介しますので、今後の参考にしてくださいね。
宿題が終わらなくて泣く理由は?
宿題が終わらなくて泣く理由として考えられるのは・・・
1.量が多すぎて時間がかかる
2.わからない問題がある
3.字が上手く書けない
4.宿題を提出期限ギリギリまでやらなくて終われない
5.ゲームをしたり自分の時間がなくなると不安になった
ということが挙げられます。
高学年以上になってくると、宿題は「〇日までにやってきてください」と提出期限よりも何日も前に出されるものもでてきます。
計画しながらやればいいのですが、結局期限前日になってからやり始めて「終わらない」となるのです。
小学校4年生くらいまでのお子様で宿題が終わらなくて泣くのは、先に挙げた理由の「1・2・3・5」の可能性が高いです。
ゲームをしたりテレビをみたり自分の自由時間がなくなることに不安を感じてしまうお子様が多いのだと思います。
「3」の理由は、小学1・2年生によくみられます。
うちの子供もそうでした。
漢字の宿題をやるたびに泣いていましたよ。
では、どうして宿題が終わらないのか、その理由について次の章でご紹介していきます。
宿題が終わらない理由
宿題が終わらない理由は、先にご紹介している「泣く理由」とほぼ同じです。
「量が多い」「終わらない」「後回しにしている」
ということに加えて、「やるペースが遅い」「めんどくさくてやる気がない」からです。
宿題が終わらないと泣くだけではなく、ストレスも感じてしまいます。
どうしたらいいのか、まずは理由をしっかりと知ることが大切です。
では一つずつ詳しくご紹介していきますね。
量が多くて終わらない
昭和の時代と比べるとかなり宿題の量は少なくなっていますが、それでもさすがに小学3年生からは増えます。
どうしてその学年から増えるのか?
覚える漢字の量が増えたり、算数も急に難しくなります。
理科も社会もスタートして、音楽ではリコーダーが始まりますよね。
とにかく3年生から急にやることが増えるのです。
私の子供はまさにその小学3年生で、2年生の時と比べると1回の宿題の量がすごく増えました。
「自学」という自主学習や、作文の練習なのか時々日記を書く宿題も出ます。
6時間授業の日は、夕食前までやっていることもあります。
量が多くて終わらないお子様で、翌朝の登校前にやらせているというご家庭もあるようです。
学年が上がるともっと増えていきますから、終わらない時もでてくるのは仕方ないですね。
問題を解くペースが遅い
問題を解くペースが遅いのは、低学年のお子様に多いです。
これはもう仕方がないことかもしれません。
一つ一つの宿題を丁寧にこなしていくというお子様もいますし、間違えたくないからゆっくり確認しながら解くということもあります。
性格なのか、のんびりやってしまうお子様もいますよね。
問題を解くペースが遅いと、宿題がなかなか終わらないということになってしまうのです。
宿題の問題がわからない
これは小学3年生ごろからのお子様によくあることです。
勉強がぐっと難しくなってくるので、授業の時は理解していたはずなのに、いざ宿題をやり始めると「わからない」ということがあります。
わからないところで時間がかかるので、なかなか宿題が終わらないのです。
授業でやったところの宿題ならわかるはずだろうと思いがちですが、実際に家でやるとわからないということもあります。
文章問題がでると、その文章すら理解できないことも・・・。
学年が上がるとどんどん難しくなるので、こういった理由もふえてくるかもしれませんね。
後回しにしている
高学年ぐらいから宿題の提出が翌日ではなく、「〇日までにやってきてください」というケースが出てきます。
翌日に出さなくてもいいということで、どうしても子供も後回しにしがちになってしまうのです。
そして提出日の前日に慌ててやってみると、思っていたよりも量が多かったり難しかったりして「終わらない」ということになってしまいます。
提出までにある程度の日数を与えるということは、それなりに量が多いということですよね。
提出前日には、その日に出た翌日提出の宿題もあるはずです。
「終わらない」となるのは当然ですね。
めんどくさい・やる気が出ない
これは子供あるあるですね。
低学年の間は少ないかもしれません。
小学3・4年生あたりから「めんどくさい・やる気が出ない」となって、それが理由で「終わらない」となることがでてきます。
「めんどくさい・やる気が出ない」という気持ちになると、宿題をやり始めても、なかなか進みません。
いつもならすらすらと解く計算問題も、なぜか「遅い!」と言いたくなるほどスロースピードになります。
大人もそういうことはしばしばあるので、気持ちはわかりますね。
いつも宿題が終わらない子供の解決方法はある?
いつも宿題が終わらない子供をなんとかしてあげたいですよね。
解決方法はいくつかありますので、一つずつ見ていきましょう。
量が多いときはやる順番を一緒に考える
あきらかに量が多い場合、「すぐに終わるもの」「時間がかかるもの」どちらから手をつけていくかを子供と一緒に考えてあげてください。
好きなものを先に片付けるのか、イヤなものを先にやっつけてしまうのかを決めてしまうのです。
連絡帳に書いた順番にやる必要はありません。
お子様の性格もあると思いますので、保護者の方が「この順番ならやりやすいかも」というアドバイスをしてみてあげてください。
ご褒美作戦
「宿題を頑張って終わらせたら〇〇〇〇しよう!」
というふうに、子供が喜びそうなご褒美をちらつかせます。
これは賛否があるかもしれませんが、やる気スイッチを押す為にはこれが一番効果的です。
ご褒美にもよりけりですが、低学年の間はこの作戦はかなり高い効果が期待できますよ。
提出期限が先の宿題は量をチェックして予定をたてる
提出日がかなり先の場合は、まずは保護者の方が一緒に量をチェックしてあげてください。
チェックしたら、お子様が1日にできる量を確認します。
終わらせるのに何日かかるのかを計算し、宿題を期限までに終わらせることができるよう予定を立ててあげてください。
また、予定通りに進めているのかを保護者の方がチェックしてあげることも大切です。
難しい問題は宿題やノートやプリントを見直す
宿題は学校で学習したことがでます。
ですから、教科書や授業で書いたノート、もらったプリントをみればほとんどは解けるはずです。
もしお子様がわからなくて手が止まっていたら、「教科書やノートやプリントを見返してみて」と声をかけてあげてください。
「のってない」「ないよ」と言われたら、ちょっと家事の手を止めて一緒に探してあげてみてほしいです。
解き方やヒントが書かれてあるところが見つかったら、それを見ながら答えを教えるのではなく、「どうすれば解けるのか」を教えてあげてください。
休憩をとらせてあげる
宿題をやり始めて40分程度で休憩を入れさせてあげるようにしてください。
宿題をやるスピードはお子様によって個人差があります。
量が多いのはもちろんですが、それ程多くなくても時間がかかる子もいるのです。
集中できる時間には限度があり、子供は40分程度が限界です。
集中力がなくなるとスピードも落ちます。
ですから、40分に1回休憩を入れるよう声掛けをしてあげましょう。
休憩は5〜10分程度でOKですよ。
宿題が終わらなくて泣く子どもに保護者が手助けできること
夏休みは長いですよね。
宿題もたくさん出ます。
子供も親も大変な長期休みとなります。
提出期限が1ヶ月以上先なので、子供も後回しにしがちですよね。
夏休み最終日が迫ってきて、結局保護者が手伝う羽目に・・・
でもどこまで助けてあげればいいのでしょうか?
夏休みの宿題や読書感想文、自由研究が終わらない場合の対処法をそれぞれ詳しくご紹介していきますね。
夏休みの宿題が終わらない場合の対処法
計画を立てたはずなのに、計画通りにいかないのが夏休みの宿題です。
始業式が近づき、「終わらない」となった時はやはり保護者の手助けが必要になります。
保護者ができることを5つご紹介しますね。
計画の見直しをする
始業式の前日に終わるように、夏休みの宿題の計画を見直してあげてください。
その時に、好きな科目と苦手な科目を交互にできるような計画にしてあげるのがいいです。
どうしてもいやなものを後回しにして、イヤなものばかりが残ってしまいやる気もなくなってしまうからです。
スケジュール通りに進んでいるのか毎日チェックすることも忘れないでください。
また、計画を見直すときには、お子様と一緒に考えながら見直すようにしましょう。
タイムスケジュールを作る
朝起きて、「〇時~〇時まで漢字」「〇時~〇時まで算数」というふうにタイムスケジュールを作ってあげてください。
区切りをつけることで「ここまでがんばるぞ!」という気持ちも生まれやすくなります。
もちろんきちんと40分に1回程度の休憩も入れてあげてくださいね。
集中できる環境を作る
自分の部屋でするなら気が散るゲームやおもちゃなどはいったん部屋から出しましょう。
もし好きな音楽があるなら、ヘッドホンをつけてリズムにのりながらやるというのも一つの方法です。
リビング学習をさせているご家庭なら、テレビは消して集中できるようにしてあげてください。
ご褒美とペナルティ
計画通りに進んでいたら、途中で何度かご褒美を用意してあげましょう。
好きなアイスやおやつ、いつもは食べないケーキ、とにかくちょっとしたご褒美をあげることで、次へのやる気もアップするはずです!
また、計画をたてるときにペナルティをつくるのもおすすめですよ。
「3回約束破ったらゲーム没収」「おやつなし」
どちらも子供にとっては一大事です!
こういうやり方は良くないと思う方もいるかもしれませんが、やる気スイッチを押す効果はありますよ。
勉強の日を作る
毎日コツコツやっていくことが大切ですが、計画通りに進まないことがあります。
そこで、週に1〜2回「勉強の日」を作ってみてください。
その日は集中して勉強する日にして、できるなら学校の時間割を利用して、1時間目〜6時間目まで勉強してもらいましょう。
時間割を利用するので休憩もとれますね。
遅れを取り戻し、なんなら計画を前倒しで進めることもできますよ。
読書感想文が終わらない時の対処法
読書感想文は夏休みの宿題の定番といっていいですよね。
読書は好きでも、感想文を書くことはあまりないので、時間がかかるお子さんが多いです。
だからといって親が書くわけにもいかないですよね。
まず、「読書感想文はあらすじを書くのではなく本を読んでどんなことを感じたのかを書くもの」ということを伝えるところから始めましょう。
具体的にどういった手助けができるのかをご紹介しますね。
読みやすい本を選んであげる
低学年の間は、子供が読みやすい本を選んであげてください。
課題図書もありますが、「読みたい」という気持ちになる本を選ぶことが大切です。
集中して読める環境づくりをしてあげる
本を読むときは、お話の中に入り込めるくらい集中させてあげないといけません。
そのためにも、環境づくりはとても大切なことなのです。
テレビは消して、話し声や雑音ができるだけ入らないよう、静かな環境作りをしてあげてください。
読書タイムを作ってあげる
一気に読んでしまえるのが一番いいですが、長い本を読むときは「1日30分」というふうに、読書タイムを作ってあげましょう。
何日で読み終えるのかをお子様と相談して決めて、そこから1日の読書タイムの時間を決めてあげてください。
集中力が続かないので、30〜40分程度で1度休憩を入れながら読ませてあげるのがいいですよ。
面白いと思ったページに付箋をつけさせる
読んでいく中で面白いと思ったページには付箋をつけさせておきます。
「面白い」だけでなく「感動した」「悲しい気持ちになった」「新しい発見があった」など、いろんな気持ちに気づいたところに貼っていきます。
読書をする前に、あらかじめ付箋の使い方を教えてあげてくださいね。
いくつか質問しながら感想をひきだしていく
「どうしてこの本を選んだのか」
「どんなお話だった?」
「登場人物は?」
「誰が一番好き?」
「どんなところが面白かった?」(悲しかった?感動した?など)
「〇〇が主人公だったらどうした?」
など質問をしながら、子供の口から感想を引き出していきましょう。
低学年の間は、質問と答えをセットにして保護者の方がメモしてください。
高学年になったら、自分で書かせましょう。
下書きをさせてチェックする
質問と答えをもとに、文を作っていきます。
低学年の間は、保護者の方が少し言葉を足してあげながら作っていきましょう。
下書きをさせて、おかしなところがないかチェックしてあげてください。
あとは清書をさせて終了です!
自由研究が終わらない時の対処法
自由研究は、どんなことをするのかを決めるところから手助けが必要です。
「研究」・・・しかも「自由」ですから、なかなか何をやっていいのかわからないですよね。
今はネットという便利なツールがあるので、自由研究のテーマをお子様と一緒にいろいろ御覧になってみてください。
1日でできるものもあります!
簡単な実験をするなら、実験の様子や結果をスマホで写真撮影し、プリントアウトしてあげてください。
大き目の紙に写真やイラスト、簡単な文章を書くだけで見た目はかなりインパクトのあるものになりますよ。
何かについて研究をするなら、
「どうして知りたくなったのか」「どんなことを知りたいのか」「調べ方は?」
など、質問しながら答えさせる形式で、「こうしたらもっとやりやすいかも」といったようなアドバイスもしてあげましょう。
一緒に楽しみながら進められるのが自由研究です。
手助けというよりもアドバイスをしたり、子供では難しいところはサポートしてあげるといった感じでいいと思いますよ。
睡眠時間を削っても宿題は終わらせるべきなの?
宿題が終わらないからといって、夜遅くまで終わるまでやらせている家庭もあります。
ですが、小学生、特に低学年の間は睡眠時間を削ってまでさせるのはよくありません。
できる限り前日帰宅してからやらせて、終わらなければ翌朝にさせましょう。
それでもできなかったら、学校に行ってやってもいいと思います。
そういう場合は、連絡帳に
「前日から頑張ってやっていましたが、どうしても終わらなかったので残りは学校でさせてください。」
と一言書いておきましょう。
また、宿題の量が多すぎると感じるなら、一度先生に相談してみることをおすすめします。
中高生ともなれば睡眠時間を削ってやるのもアリです。
宿題が終わらなくて泣く子にかける上手な言葉は?
宿題が終わらなくて泣く子に対しては、まずは子供の気持ちに寄り添ってあげてください。
「宿題大変だよね」
「しんどいよね。」
「泣きたくなるよね。」
「やらないといけないのわかってても、問題が難しいと泣いてしまうのもわかるよ」
という感じで、とにかく子供の気持ちに同意してあげましょう。
「泣きたくなくても涙が出るんだよね」
「も~思いっきり泣いちゃおうっか」
と、泣かせてあげましょう。
もちろん落ち着くまではそばについていてあげてください。
自分の気持ちをわかってくれる人がいるというだけで、気持ちも落ち着くものです。
少し落ち着いたら、
「お母さんもご飯作るの難しいからイヤなんだよね・・泣きそうだよ・・」
「でも〇〇の為に頑張ってつくる!頑張る!」
「〇〇は?がんばれるかな?」
というふうに、自分だけがイヤなことをしているのではないということがわかると、気持ちも前向きになりやすいです。
私の息子もよく泣きます。
そんな時は、まさにこの方法でいつも抱きしめながら落ち着くまでつきあっています。
泣きたいだけ泣いたら、結構すんなりと宿題をしてくれます。
個人差がありますが、一度試してみてくださいね。
宿題が終わらないと泣く子供の対処法!親が手を貸すタイミングとコツのまとめ
宿題が終わらないと泣く子供の対処法などをご紹介しました。
宿題が終わらないと泣く理由は、終わらない理由とよくにていて・・・
・量が多すぎて時間がかかる
・わからない問題がある
・字が上手く書けない
・宿題を提出期限ぎりぎりまでやらなくて終われない
・ゲームをしたり自分の時間がなくなると不安になる
といったことです。
宿題をやる順番を一緒に考えたり、わからなくて止まっていたら「教科書」「ノート」「プリント」を見直すよう声掛けをしましょう。
集中してできる時間には限度があります。40分に1回は休憩をさせてあげてくださいね。
宿題が多くても、小学生の間は睡眠時間を削って終わるまでやらせるのはおすすめできません。
あまりに量が多ければ、先生に相談してみましょう。
宿題が終わらなくて泣く子には、気持ちに寄り添って泣きたいだけ泣かせて、はげましてあげてくださいね。