年度が変わり、子どもたちが新学期を迎えると同時にPTAも新しい役員が就任します。
子どもたちが楽しく学校生活を送るために必要なPTA活動。
大変だけれど、やるからにはスムーズに活動していきたいですよね。
PTA活動は、学年の垣根を超えて親同士で活動をするため、全員に適切に情報が届く連絡手段の決定が大切になります。
あらゆる連絡手段の中で、今いちばん利用されているのがLINEのグループチャットです。
けれどLINEはプライベートな連絡に使っている人も多く、登録した名前やタイムラインなど、あまり親しくない人には見られたくない情報も見ることが出来るのが難点です。
LINEでのトラブルも、耳にします。
そのためLINEの連絡先を交換することに、抵抗がある人も少なくないでしょう。
ここでは、LINEを教えたくない人のための上手な断り方や、LINEを使わずに済む対処法をお伝えします。
そうでなくても大変なPTA活動を、少しでも快適にし、子どもも親も楽しめる一年にしましょう。
PTA役員になったら委員会のグループラインに入らなきゃいけない?
連絡を一斉に送ることができるなど、利便性の良さでPTAの連絡手段として重宝されているLINE。
連絡方法の確認として、LINEでいいかどうかを確認される学校も多いでしょう。
では、PTA役員になったら必ずグループラインに入らなくてはいけないのでしょうか?
ここではPTA役員となった場合のLINEの位置づけをお伝えします。
強制ではない
PTAでLINEを使うことは絶対条件なのでしょうか。
答えはNOです。
確かにLINEは多くの人が使っている便利なアプリです。
けれど電話やメールのようにどのような通信機器でも使えるアプリケーションではありません。
つまり、誰でも彼でも使っている訳ではないのです。
そのため、強制ではないところが殆どです。
無料で利用できるLINEで一括連絡にしているところも多い
強制ではないのに、何故多くの学校で利用しているのでしょう。
利点は3つあります。
簡単な操作で一斉送信できる
メールで全員に連絡をする場合、連絡事項のほかに担当役員全てのメールアドレスをCcなどに入れて送らなくてはなりません。
担当役員が学年にひとりとしても6人、各学年に担当役員が複数人いたら10人以上のアドレスを打ち込む作業は一苦労です。
また、メールなど個人の通信手段でなく、学校にお知らせを出してもらう方法もありますが、お忙しい先生方の手を煩わせなくてはならなかったり、質問があった場合に直接連絡を取る手段がありません。
先生を通じた伝言ゲームになってしまうと、情報が違った意味合いで相手に伝わってしまう恐れもあります。
その反面、LINEであれば連絡事項を送信するのみです。
たくさんのメールアドレスを管理する手間もなく、質問があればすぐにできます。
伝言ゲームになって、違った意味合いで情報が受け取られる心配もありません。
その手軽さは、そうでなくても煩雑な役員の仕事を少し軽くしてくれます。
既読がつくので、相手が確認しているかどうかわかる
メールやお知らせでは一方的に送ることは出来ますが、相手がその情報を目にしたかどうかを確認する手段がありません。
受け取った返信ないし、電話を下さい、という形にしてしまうと、発信したほうも受信した方も大変ですよね。
LINEには既読機能がついているため、自分の発信した情報が何人に読まれたかがすぐに確認できます。
そのため、人数分の既読がつけば全員に情報が行き渡ったことが確認できますし、人数に満たなければ再度送信して確認することが出来ます。
スタンプで返信が出来る
返信が必要な文面の場合、送信される側にも利点があります。
それは、スタンプのみで返信が完了することです。
メールや電話ですと、それなりに文面や話す内容を考えなければなりません。
しかし、LINEであればスタンプ一つで意思を伝えることができます。
今は、ママたちがLINEで使いやすいような敬語のスタンプも低価格で売っていますし、わざわざそのためにお金を払うのが嫌でしたら、既存のスタンプでも十分でしょう。
以上のような利点から、現在のPTA役員の間でLINEは重宝されています。
メールを使用しているPTAもある
先ほどお伝えした通り、LINEは個人で必要があればダウンロードして利用するアプリケーションです。
その反面、メールであれば、携帯電話を持っている人、パソコンを持っている人であれば誰でも無料で利用できるツールです。
現代社会において、携帯電話にもパソコンにも縁がない人のほうがレアでしょう。
また、LINEは保護者間のトラブルも報告されているツールです。
そのため、学校によっては連絡手段はメールを推奨しているところもあります。
LINEに比べると利便性は落ちますが、手軽さと正確に情報が届く便利なメールも有効な連絡手段です。
LINEを教えたくない場合の上手な断り方の例文
利便性でLINEが選ばれていることを説明しました。
ただ便利だと分かったからと言って、個人情報を教えることに抵抗がある気持ちが簡単に変わるわけではないですよね。
LINEはメールのように簡単にアドレスを変えられるわけではありません。
アカウントを消すことは出来ますが、ログがすべて消えてしまいます。
そう考えると気が進まない気持ちも大いに理解できます。
ここでは、いくつかの断る方法とその例文をお伝えします。
参考にしてみてくださいね。
身内としか交換してないと正直に断る
一番間違いがないのが、正直に断る方法です。
意外とLINEを教えることに抵抗がある人はいるもの。
そのため、正直に話せば理解してもらえる場合も多いです。
また、家族やご主人との約束だと言ってみると、深く突っ込まれることもそう多くありません。
「すみません。LINEはごく身内との連絡手段しているため、多くの人に教えていません。別の連絡手段をお願いします」
「主人との約束で、多くの人に教えないことにしているのですみません」
スマホだけどラインしてませんで通す
LINEはデフォルトでスマホに入っているアプリではありません。
そのため「スマホは持っているけれど、LINEは入れていません」という理由が通用します。
わざわざスマホの中身を見て確認してくるような人もいないので、LINEはしていませんと言って通してしまうことも可能でしょう。
ただ、本当はLINEを使っている場合、ばれたときにリスクのある選択肢にはなります。
「LINEには登録していないので、連絡手段は主にメールか電話をお願いしています」
「先日LINEの情報漏洩のニュースを聞いて怖くなったので消してしまいました。今後も使うつもりがないので、違う連絡方法をお願いします」
ガラケーなんですと断る
ガラケーユーザーはLINEを使えないわけではないですが、アプリではないためリアルタイムで通知を受け取ることができません。
そのため、ガラケーだからと断るのも、理由としては悪くはありません。
ただ、それは本当にガラケーユーザーだった場合です。
けれど、もし本当はスマホを持っているのに「ガラケーだから」と言って断って噓が見つかってしまったら、最悪の場合、自分の子どもまで冷たい目で見られてしまうかもしれません。
LINEを入れているかどうかと違い、スマホかガラケーかどうかは一目で見つかってしまうため、嘘だと分かってしまう可能性が高いです。
運動会など、我が子の活躍を見る機会にうっかり普段使いのスマホを出してしまうことも起こり得ます。
また、そういうときに嘘がバレないようにするためだけに、我が子の活躍をスマホにおさめられないのも嫌ですよね。
正直に断って角が立つのが嫌だという気持ちは分かりますが、嘘をついていることが分かってしまっては、断る以上の角が立ちます。
そのため、スマホを持っている場合にはこの方法はオススメしません。
「すみません。お恥ずかしながらまだガラケーを使っているので、LINEが使えません。別の連絡手段でのやり取りをお願いしたいです」
メールでとお願いしてみる
メールも連絡手段としては優秀なツールです。
そのため、メールで連絡を送ってほしいことを伝えて見るのも良いでしょう。
メールも個人的な連絡手段を伝えることに違いはありませんが、GmailやYahoo!メールなど、無料で簡単に取得できるメールアドレスもあります。
そういったフリーメールを1年間の期間限定で取得すれば、期間満了後に削除することも可能です。
チェックする手間はありますが、普段からメールを連絡手段として使っている人であれば問題ないでしょう。
「普段の連絡は主にメールを使っています。メールでの連絡をお願いしたいのですがいかがでしょうか?」
「申し訳ないのですが、LINEは殆ど使っていません。チェックし忘れてしまうと思います。メールでのやり取りをお願いしたいです」
その他の断り方
連絡ツールとして広く知られているLINEですが、実はSNSの一種です。
そのため、SNSが苦手だからという理由も通用します。
TwitterやInstagramを苦手だからやらない人がいても、「おかしい」と言われることのほうが珍しいですよね。
同じように、LINEも「SNSだからしない」と言い切って断ってしまうのも手です。
「SNSの類はトラブルが怖くてやらないので、メールや電話での連絡にしたいです」
「SNSはよくわからないので使っていません。違う連絡手段はないでしょうか?」
PTA役員でLINEを教えたくない理由
LINEを断る人の気持ちがよくわからない。
そんな気持ちが、連絡ツールとしてLINEを積極的に利用したい人にとって本音としてあります。
LINEをしない役員さんについての相談がネット検索でもヒットし、その多くが「LINEを使用してほしい・説得方法を知りたい」というものでした。
連絡手段として使い勝手の良いLINEを是非とも取り入れたい。
そう考える気持ちはよくわかります。
でも、教えたくないと考える人がいるもの事実です。
ここではLINEを安易に教えたくない人の心理や理由について、ご説明します。
あまり知らない人とつながってしまうのが嫌
子どもが同じ学校に通っているとはいえ、学年が違えば顔馴染みがほとんどいない状況も多くあります。
児童の数の多い学校や、私立のようにあらゆる地域から児童が集まってくる学校なら尚更です。
となると、一緒に役員をやるとはいえ初対面で人となりの分からない状態で、個人的な連絡先を教えることに抵抗がある人も少なくありません。
LINEを断られることは自分が疑われているみたいで嫌な気持ちになったり、「怪しい人なんていないよ」と言いたくなる気持ちは分かります。
けれどこのご時世、いつ何がきっかけでトラブルに巻き込まれるかわからない、と考えざるを得ないような事件も報道されています。
ですから、慎重派の人がいるのも無理はないでしょう。
グループラインは役員に関係のある連絡事項以外での使用禁止や、役員以外に連絡先を教えないことを伝えない等の約束を決めておけば、LINEを教えることに拒否反応がある人も安心して登録することが出来るでしょう。
連絡事項のみの利用にならなそうで不安
グループラインは登録した人たちのみが見ることが出来るチャットになります。
当然そのほかの保護者から、会話の内容を見ることは出来ません。
そのため心配になるのは、連絡事項以外の会話がダラダラと続くこと。
そうでなくても、家事に育児に仕事にと、忙しい時間の合間を縫って活動しているのが今日のPTA役員です。
そこでダラダラと雑談していると、家事などのやるべきことに手が回らなくなってしまうなどの弊害が起こることもあります。
また、その雑談が有益な情報なら良いのですが、他のママや先生の悪口などのネガティブな話題であれば、尚更時間を割きたくないと考える人はいるでしょう。
LINEを教えることに抵抗がある人に対しては「連絡事項を伝えるためだけに使う」という前提を役員内で共有することで、抵抗感を減らすことが大切です。
グループの中での発言がしにくいのでイヤ
家事や仕事などでLINEの通知に気が付くのが遅くなって会話に入りづらくなったり、どうしても上辺だけの会話で気を遣って疲れる等の、グループ内で発言しにくいのが気にかかる人も多いです。
あまり馴染みのない人たちばかりとはいえ、グループラインで会話に入りきれないのは感じ悪く思われるのではないか、という心配もあります。
そのような観点から、あらかじめグループラインに登録せずに済ませたい、と考えるのも無理はありません。
LINEの利用は、あくまで打合せ日時や学校側からの決定事項を伝えるなどの簡単な連絡を伝える手段としてのみに抑える・話し合わなくてはならないことは実際に会ったときに決めるようにする等の対策を立てておけば、グループラインにおいて会話に心配がある人でも入りやすいでしょう。
LINEを教えたくない場合の上手な対策法
LINEは教えたくないけれど、かたくなに断ってしまうとやはり角が立つものです。
せっかく子どもたちのためと思ってPTA役員になったのに、あのママはちょっと面倒くさい…と思われてしまっては、子どもたちの学校生活に影響が及ぶことも考えられます。
そのため、断るとしても波風立てずに済ませたいですよね。
ここでは自分と相手との希望をうまく汲み取りながら、角を立てないようにする対策法をお伝えします。
連絡係の方とのみLINEで繋がる
人柄が分からない段階でPTA役員全員にLINEを教えることは抵抗がありますが、役員の会長や連絡係の人など、一部の人にだけ教えるのであれば抵抗感は少なくなります。
1対1になれば、必要以上に付き合いが発生することもありませんので、むやみやたらと自分の時間を割く必要はありません。
また、連絡を取っている相手が誰なのかを把握することが出来るので、気持ちの上でも楽になります。
このようにグループラインは避けるけれど、個人的にLINEをすることは譲歩してみると、そこまで角が立つ事もないでしょう。
家族のLINE(PCなど)で繋がる
スマホに連絡が来るとなると、常に気にしなくてはならないので気が休まりませんよね。
仕事や家事に追われてたまたまLINEのチェックが遅くなった日に限って連絡が入っていたりすると、連絡がマメに取れない人やズボラな人のようなマイナスのレッテルを張られてしまっては困る、などの悩みを抱えることになります。
役員からのLINEに縛られるのが嫌であれば、他の家族のLINE IDで繋がったり、PCでLINEに登録する等、自分がLINEの通知に縛られる必要がない方法を取り入れてみましょう。
用途外の利用はないのか確認する
一番の心配事は、本当にLINEで用途外の利用がないかどうかでしょう。
私自身、何度か役員をしてきました。
その都度LINEを登録しましたが、用途外で使われたケースは一度もありません。
必要な連絡が届くことと、それに付随した簡単なやり取りのみで終わることばかりでした。
込み入った相談や雑談は、殆ど無かったと記憶しています。
ただ、学校の特色もあるでしょう。
心配であれば、PTA役員の連絡以外で使われることがないのかどうか、一度確認してみましょう。
役員活動を行うにあたり、波風を立ててやろうと考える人はほぼいません。
事前に確認することで、LINEの利用方法を役員全員で確認し、未然にトラブルを防ぐことも可能です。
勇気を出して聞いてみることで、安心してPTA活動に取り組んでいけるようにしましょう。
その他、心配なことを相談してみる
上記以外にも「どのくらいの頻度でLINEでの連絡が来るのか」、「LINEが送られてくる時間帯の目安を知りたい」など、気にならない人から見たら些細と捉えられるような部分でも気になることがあるでしょう。
そういった心配事はあらかじめ相談しておくことで、自分自身も他の役員さんも気分が楽になります。
意外と自分以外にもLINEの登録に関して、不安を感じている人はいるものです。
あらかじめLINEのルールを決めておくことによって、誰もが安心してPTA役員の活動に携われるようになります。
PTA役員でLINEを教えたくない!上手な断り方の例文や対処法のまとめ
連絡手段として優秀なLINEは多くの人が利用し、PTA活動においても大きな役割を担っています。
しかしながら、多くの人が利用しているからこそ心配に感じるのも事実です。
LINEの登録を断る、またはうまく譲歩することによって、LINEを使いたい人もそうでない人も、快くPTA活動に参加し、子どもたちの充実した学校生活のために協力していきましょう。