大人しいお子さんをお持ちの場合、どんな習い事が子供の個性をのばしてくれるのか、悩んでしまっていないでしょうか?
今回は、大人しいお子さんにお勧めの習い事を、習い事をするメリットと選ぶ際の注意点を合わせてご紹介します。
ではさっそくいってみましょう。
大人しい子供に向いている習い事
大人しい子供に向いている習い事はどんなものがあるsのでしょうか?
それぞれ見ていきたいと思います。
水泳
他の子と話す事もなく淡々とできる水泳は大人しい子に向いてると言えます。
レベル別にコースが別れている事も多く、お子さんのレベルに合わせて通えるので、大人しい子でも無理する事なく通えます。
また小学校にあがると必ず水泳の授業があるので、先に慣れておくと自信がつくという点でもメリットがあります。
バレエ
大きな声を出したり、激しく飛び跳ねたりしないバレエも大人しい子に向いています。
チアガールのポンポンや新体操のリボンのような道具を使わないので派手さがなく、基本的な姿勢や体の使い方、綺麗な立ち振る舞いを教えてもらえるので大人しい子でも取り組みやすいでしょう。
また、集団で行うので上の子や下の子と関わり合いながら礼儀作法も同時に身につきます。
ピアノ
ある程度長い時間を座っていなければいけないピアノは大人しい子にオススメの習い事です。
元気がいい子はどうしても長時間座ってレッスンを受ける事が難しいですが、落ち着いている子は先生のお話もちゃんと聞けますし、素直に向上していきます。
何より、感受性が豊かな大人しいお子さんは、音楽を通して情緒面での成長も期待できるでしょう。
習字
一筆一筆集中して書かなければいけない習字は、気が散りやすかったり飽きっぽい性格の子よりも、淡々と自分の世界に入り込めるような大人しい性格の子に向いていると言えます。
また、字が綺麗に書けるという目みにえる成果があり、周りの人からも褒められる事で本人の自信にも繋がりやすいでしょう。
そろばん
長時間小さな玉をパチパチと移動するだけの地味な作業ですが、集中力をとても必要とします。
目の前の事に没頭できるようなタイプの大人しいお子さんにはもってこいです。
後々成長する為にはスピード感と正確さが必要になりますので、負けず嫌いで成長意欲のある子には特に向いています。
ロボット教室
ロボット教室は、自分で作ったロボットを、センサーやモーターを使って、自分で動かす事ができるようになる教室です。
物作りが好きなタイプの大人しいお子さんにとても向いているでしょう。
自分で作った物が動く!という感動と達成感を得る事で楽しみながら成長していけます。
プログラミング教室
何が起こるか分からないことが苦手な慎重タイプの大人しい子には、順序立てて物事を考えていくプログラミング教室はお勧めです。
プログラミング教室はタブレットやパソコンの画面上でゲームなどを作ったり、イラストを動かしたりする事がメインの教室です。
1つ1つ手順通りに進めていかなければいけないので、『大体こんな感じで〜』というアバウトな事が苦手な子にも向いています。
絵画教室
1人で作業できる絵画教室も大人しい子にピッタリです。
絵画教室というと、絵が上手くなる事が目的に感じるかもしれませんが、観察力・集中力・表現力・想像力・創造力と多くの力を養うことができ、自分で描いたものをプレゼンテーションする事で喋る能力も身につく事ができます。
大人しい子は『内面に多くの考えを抱いているけれどその考えを表現できない』という子も多いと思います。
その、内に秘めたたくさんの想いを表現する力が付き、自信がつくようになるでしょう。
英会話
大人しいから人前で喋る英会話は苦手かも…と思うかもしれませんが、それは違います。
大人しい子は慎重に周りを観察し、しっかりと音も聞いているので間違いが少なく、一度習った事をよく記憶しているという特性があります。
もともとお話し好きでない大人しい子は、発語するのに確かに少し時間がかかるかもしれません。
リラックスしていない場での発語は大人でもなかなか難しいですので、いくつかのクラスを体験して子さんが少しでもリラックス出来る雰囲気かを確かめて下さい。
その他
空手や柔道などの格闘技もお勧めです。
格闘技は怖いイメージがあるかもしれませんが、普段の練習は意外と地味で基本の突き・蹴り・それを合わせた型の練習の為、大人しいお子さんでも取り組みやすいでしょう。
また、全身を動かす運動の為バランス良く力がつきますし、日々強くなっていってる感が大人しい子の自信を育む事が出来るでしょう。
大人しい子供が習い事で得られるメリット
大人しいお子さんが習い事をすることで得られるメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
成功する喜びを知る
手が届く目標を立て、挑戦し、それが達成できた喜びは、次の目標に向かう力になります。
単純に、出来たら嬉しい、嬉しいからもっとやる、といういい循環になれるように周りの大人がサポートしてあげましよう。
自分に自信が持てるようになる
どんな習い事でも、出来なかった事が出来る様になる事で、子供はとても自信がつきます。
自信がつけば自分からどんどん挑戦するようになり益々成長していきます。
しかし、逆を言うと、なかなか出来る様にならないような難しすぎる習い事は、自信が低下しやる気を削がれてしますので注意が必要です。
自己肯定感がつく
他者と比較するのではなく、ありのままの自分を認める事ができる自己肯定感も高まります。
出来なくて少し難しいと思える事も、先生や両親の励ましの力を借りて『自分で』乗り越えられたという経験をすることで、失敗やミスをしてもきっと自分は大丈夫と思えるようになり、どんな事にも前向きにチャレンジしていけるようになります。
子供が出来ても出来なくても、頑張っているその過程を褒めて認めてあげるようにしましょう。
新しいお友達との交流
子供は習い事を通じて、普段付き合いのある近所の子や学校が同じ子とは違った感性のお友達ができます。
習い事を通して同じ目標に向かっていく中で喜びや辛さを共有し、普段のお友達と違う強い絆を築いていける場合もあるでしょう。
また、学校だけではない別の世界が広がる事で、もし身近なお友達とトラブルがあったとしても、習い事での安心した友達関係があれば乗り越えて行けるきっかけにもなります。
大人しい子供の習い事を選ぶときの注意点
子供が夢中になれるもの
習い事を始める時に、苦手克服を理由に選ぶ事があると思いますが、まずは子供が好きで夢中になれるかという視点を大切にしてください。
夢中になれない習い事では、難しい事にチャレンジする意欲もわきませんし、困難を乗り越えた先にある喜びも感じずに挫折感だけを味わう事になりかねません。
幼児期の習い事では、スキルを身につけるよりも、忍耐力、集中力、やり抜く力、コミュニケーション能力などの非認知能力を身につけられるかが大事と言われています。
好きな活動を通して子供の能力は高まり発揮されますので、まずは子供が夢中になれるものを探しましょう。
親の負担は大きすぎないか
送迎の時間や月謝の金額、自宅での宿題の有無など、親の負担がどの程度かかってくるのかは事前に想定しておきましょう。
子供が『やりたい!』という習い事は是非させてあげたいと思う親御さんも多いと思いますが、継続して習わせてあげられない可能性がある場合、他の代替案がないか一度検討してみるのもいいかもしれません。
今の時代はオンラインレッスンも充実していますので、上手に使って送迎を短縮されるのも1つの手ですね。
始めるときに辞め時も決めておく
意外と大事なのは始める時に辞め時を決めておく事です。
始めるのはポジティブな気持ちからですが、辞めるとなると多少でもネガティブな気持ちが入るため、決め辛くなってしまいます。
ですので『○○という状態になったら辞めようね』と最初に決めておくと安心です。
やめ時は『一旦2級まで取ったら、3年生になったら、この教材が終わったら』など、大体でかまいません。
その時期がきたら、一度子供と話し合い、今後どうするかを再度決めるようにしましょう。
また、子供は気分屋ですので、突然『いきたくない・やりたくない』と言う場合もあるかと思います。
そんな時は3回連続で言ったら本当に辞める日(来月から、次の発表会が終わったら、2学期が終わったらなど)を話し合って決める、という事を決めておくのもいいでしょう。
他にも、本当に好きじゃなくて辞めたいのに、やめる事に対する罪悪感が強く辞められない子もいます。
そんな子には思い切って1ヶ月だけお休みする『習い事お休み月間』を作ってみて下さい。
お休みであれば辞める事にならないので子供も受け入れ安く、1ヶ月休んだ後であれば気持ちも習い事から離れていて簡単に辞めたいと言えるようになるでしょう。
もしまたやりたいと言えば本当は好きで頑張りたい事だと分かります。
イベントなどに参加し体験を増やす
人からいいと聞いたから、親がやっていて良かったから、または親がやりたかったけどやれなかったからという感じでいきなり子供の習い事を始めさせてはいけません。
本当に子供に合っている習い事なのかを見極める為に、まずは色んな体験イベントに参加してください。
そしてその時のお子さんの様子をよく観察し、楽しそう・興味ありそうだと思ったら、今度は家の中にその環境を少しだけ取り入れてみてください。
水泳でえれば、ゴーグルをお風呂場に持って行ったり、バレエであれば動画をみせたり、プログラミングは5歳でも家のパソコンでできるような教材が販売されてますので、一緒に作ってみるのもいいでしょう。
体験が増える事で、自分からもっとやってみたい!という意欲がわいてきますし、実際に習ってみらやっぱり違った、というミスマッチも防げます。
親子でたくさんコミュニケーションをとる
大人しいお子さんは、何か習い事で困っていても伝えられずにいるかもしれません。
お子さんの些細な変化に気付けるよう、たくさんコミュニケーションを取るように心がけましょう。
まずはお子さんが自分から習い事の話をしたら、「それって、こういうこと?」「それでどうなったの?」などと、あなたの話に興味があるよ、というのが伝わるように話をきいてあげましょう。
可能であれば、お子さんが習っていることを同じように体験し「ほんとだ!この部分が難しいね〜」などと気持ちを共有できるといいですね。
些細な変化を見逃さず上手に軌道修正できるのは親しかおりませんので、子供に習い事をさせるだけで終わらないよう心掛けましょう。
大人しい子供を伸ばす親の関わり方
大人しい子供に対して親はどんなかかわり方をするべきなのでしょうか?
子供の意見を尊重する
親がどんなに気に入った習い事でも、お子さんがやりたくないと言う場合はその意見を尊重しましょう。
無理やりやらせても結局辞める事になり、入学金から道具代やお月謝代まで無駄になってしまいます。
また、自分の意見を聞いてくれないんだというネガティブな感情を親に感じてしまうかもしれません。
いろんなものにチャレンジしてみる
大人しい子は、そもそも体験が少なく自分から何かをしてみたいと思えるような事に出会っていない可能性があります。
まずは様々な場所に連れていき、たくさんの楽しい体験を通して本人がやってみたいと思えることに出会わせてあげましょう。
やってみたいと思うことがあったとしても、なかなか実際にチャレンジできない事も多いのが大人しいい子なのですが、そこで「ほら、やってみなさい。みんなやってるでしょ」というふうにけしかけてはいけません。
本人が自分でやってみると言うまで根気強く見守りましょう。
成功体験を褒める
何か小さいことでも頑張ったり、挑戦できた場合にはすかさず褒めましょう。
大好きな親に褒められるということは強烈なモチベーションになります。
そして小さな成功体験が積み重なって自信となっていきます。
大人しい子供の特徴
大人しい子供の特徴を掘り下げていきましょう。
一人で黙々と遊ぶ
大人しい子は、みんなが外で大騒ぎをして遊んでいる一方で、1人で絵を書いたり、本を読んだり、ブロックをしたりと、マイペースに自分の好きなことをするという特徴があります。
周りからみたら、和に入りたいのに入れなくて寂しい思いをしているのではないか、、と心配してしまいがちですが、本人達は大して気にしていないのがほとんどで、むしろ自分の好きなことがあり周りに流されないでいられるのは、とても素晴らしい個性といえます。
声が小さい
大人しい子は赤ちゃんの時から泣き声が小さい事も多いと言われます。
泣く回数も少なく、お腹が空いていても泣かないということもあるそうです。
赤ちゃんの頃は夜泣きが酷くて辛いということはよくあることですが、大人しい子はそういった事が少ないようです。
周りに迷惑をかけることが少ない
騒がしくしてはいけない場所で静かにしていることができるのも大人しい子の特徴の一つです。
小さい頃は、ダメだと言っても走り回ったり大声をだしたりするのが当たり前に見られますが、大人しい子はそういった事がなかったり、我慢できるので親としてはとても育てやすい子といえます。
感情表現が乏しい
大人しい子供は自分の感情を率直に言えないという特徴もあります。
しかしこれは周りの状況や他の人の気持ちを慎重に読み取っているため、なかなか口に出せない事が多いようです。
何も考えていない・感じていないから言えないのではなく、その逆である可能性とても高いのです。
そういった子は、親しく安心した環境になれば少しづつ自分の感じていることを話せるようになります。
せかして話をさせるように促すよりも、その子のペースを見守りましょう。
人見知りをする
知らない子がたくさんいるような新しい環境になかなか馴染めないのも大人しい子によくみられます。
「ほら、いっておいで」と促したところで行けないのが大人しい子です。
ある程度なれるまでは親が付き添わなければいけなくなることもあるかもしれません。
大人しい子供への親のNG対応
大人しい子供にやってはいけない親のNG対応とは、どんなものがあるのでしょうか?
親の価値観を押し付ける
親の『こうあるべき』という価値観で子供を縛ってはいませんか?
特にご自身が活発だったという親の場合、我が子の大人しさにもどかしさを感じるかもしれません。
しかし、大人しい子に対して積極的になるようにと働きかけるのは子供にとって大きなストレスになってしまいます。
さらに、子供は常に否定されてると感じる為、自己肯定感の低下を招くことにつながってしまいます。
活発なのが良くて大人しいことが悪いということはありません。
子供は親とは別の人格を持ったひとりの人間である事を十分に理解し、大人しさを否定せず、その子の価値観を大切にしていきましょう。
親が子供の力を信じていない
子供がする事に対して、親が先回りして口出ししたり、行動を促したりしていませんか?
これらの行動は単純に子供を心配する親心からくるものですが、子供からしたら親から信じてもらえていないと感じてしまいます。
それが続くと次第に、本当は出来ることも出来ないと思い込み、常に人に依存し、自ら進んでチャレンジしないようになってしまいます。
何があっても子供を信じる姿勢で接する事が大切です。
信じる気持ちで接する事で、子供は自分の人生を自分で歩む覚悟ができてくるでしょう。
子どもを心配して失敗させない
子供が失敗しないように必要以上に手助けをしていないでしょうか?
これでは失敗を乗り越える体験から身につく『レジリエンス』という非認知能力を伸ばす事につながりません。
レジリエンスとは、回復力を表す言葉であり、困難に対してうまく適応できる能力の事です。
幼い頃から小さな失敗をたくさんする事で、大人になって大失敗したとしても、自分の力で乗り越えていけるようになります。
大切なお子さんを守りたい親心はぐっとこらえ、失敗を見守ってあげましょう。
ペナルティを与える
ペナルティを与えて行動を制限させる事は、一時的な効果はあるかもしれませんが、内面の成長には繋がりません。
さらに、ペナルティを受けて育つと兄弟やお友達にも同じようにペナルティを与えるようになってしまいます。
大人しい子供におすすめの習い事・選び方の注意点や子供との関わり方のまとめ
習い事をする事は、大人しいお子さんを内面からもスキルの面からも成長させてくれる要素がたくさんあります。
ただし、成長できるためにはまず、子供が好きで夢中になれる事という条件を優先させなければいけません。
大人しい子を見ているともどかしく思ってしまうかもしれませんが、急がず子供の価値観を大切に見守っていきましょう。
その姿勢で接する事で、子供の非認知能力を伸ばし、後々の大きな成長につながります。
上手に習い事を活用し、子供の個性を伸ばしてあげられるといいですね。