仕事を辞めるとなったとき、その退職理由をどう伝えるべきか悩まれるのではないでしょうか。
特に「家庭の事情」「子供のことを理由にする」という場合、それが受け入れられるのかどうか不安になりますよね。
「家庭の事情(子供)で退職したい時はどう伝えればいい?」
「家庭の事情で円満退職できる?」
「引き止められたらどうすればいい?」
退職理由に関していろんな疑問や不安がでてくるはずです。
今回は、家庭の事情(子供)で退職したいときの例文を中心にご紹介していきます。
退職を伝える際にはどんなことに注意すればいいのか、引き止めにあった時はどう対処すればいいのかなどもご紹介しますよ。
これから退職をお考えの方、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
家庭の事情(子供)で退職したい時の例文
仕事の退職理由が「家庭の事情(子供)」である方は珍しくありません。
いろんな家庭の事情がありますよね。
今回は・・・
- 子供のと時間を取りたい
- 育児との両立が難しい
- 子供の病気や体調不良
- 子供の習い事
- 子供の進学
という理由の場合、どう伝えればいいのか例文を交えながらご紹介していきます。
では一つずつ見ていきましょう。
理由①子供との時間をとりたい
まず一つ目の理由は「子供との時間をとりたい」です。
働いているとどうしても平日は仕事から帰ると、子供との時間がないですよね。
パパは休日も自宅で仕事をされる方も少なくありませんし、ママも休日にやっておかないといけないことがたくさんある。
結果、子供との時間がなかなか取れないということになってしまいます。
子供との時間をとりたいということを退職理由として伝える場合の例文を見てみましょう。
ご存じの通り子供がまだ小さく、子育てに専念させていただきたいので、〇月〇日をもって、退職させてください。
急なお願いで申し訳ありませんが、子育てに専念させていただきたく、退職をさせていただきたいと考えております。
引継ぎなどは漏れがないようしっかりとおこないます。
という感じで伝えるのがいいですね。
子供との時間をとりたいと思うのは、親であれば当然です。
多忙すぎる職場であれば、素直に「子育てに専念したい」と申し出ていいと思いますよ。
理由②育児との両立が難しい
仕事と育児を両立できると考えていたものの、実際始めてみるとなかなか上手くいかないというかたも多いはずです。
育児との両立が難しいというのを退職理由として伝える際は、どのように伝えればいいのでしょうか?
例文を見てみましょう。
大変申し訳ありませんが、育児との両立が難しくなってきているので退職したいと考えています。
頼れる身内もおらず、預け先の保育園でもトラブル続きで度々園から呼び出しがかかる状態となっています。
いったんお仕事を辞めて、育児に専念するつもりです。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
というふうに、正直に仕事と育児の両立が難しいということを伝えましょう。
中には「やっぱりね」という空気を出してくる上司もいるかもしれませんが、そんなことは気にしないでいいですよ。
理由③子どもの病気や体調不良
退職理由として「子どもの病気や体調不良」というのは珍しくありません。
そのまま伝えればいいと思います。
では例文を見てみましょう。
急なことで申し訳ありませんが、〇月〇日をもって退職させていただきたいと考えております。
実は子どもが生まれつき持病がありまして、その治療を本格的にはじめることになりました。
付き添いやケアも必要なので、普通の生活に戻れるまではそばについていてやりたいと思っています。
ご迷惑をおかけしますが、引継ぎはきっちりとさせていただきますのでなにとぞご理解ください。
病気に関して「どんな病気?」「病名は?」などと聞かれる可能性があります。
差し支えなく答えられるなら答えてもいいですが、できるだけ詳細は伏せたいなら
「個人的なことになりますので、控えさせてください」
とハッキリと言って大丈夫だと思います。
プライベートなことでしかもこどものことですから、詳細を会社に伝える必要はありませんからね。
理由④子どもの習い事
次の退職理由は「子どもの習い事」です。
この場合は、なかなか納得してくれない上司も多いと思います。
「子どもの習い事で仕事辞めるだなんて~」
と思われる可能性は高いです。
ですから、退職理由を伝える場合はよく考えなくてはいけません。
まずは例文を御覧ください。
今の仕事では子どもと過ごす時間がほとんど取れず、保育園で延長保育まで利用して預けており、習い事もさせられない状態です。
子どもの成長のためにも習い事などもさせてやりたいですし、子どもにもっと寄り添ってやらないといけない時期だと思いました。
急なことで申し訳ありませんが、〇月〇日で退職させてください。
このような伝え方をして、いろいろ思う人もいます。
ですが、子どもが生まれて成長に合わせて働き方を見直す親は多いので、あまり気にせず、例文のような感じで伝えてみてください。
理由⑤子供の進学
退職理由の最後は「子供の進学」です。
子どもの進学といえば受験ですよね。
小学校・中学校・大学・・・・
どのタイミングであっても親のサポートは不可欠です。
その為に仕事をいったん辞める人もいます。
この場合の退職理由の伝え方の例文は、以下の通りです。
子供が来年進学を控えています。
親としてできる限りサポートしたいので、来月いっぱいで退職させてください。
ご迷惑をおかけしないよう、引継ぎはしっかりとさせていただきます。
宜しくお願い致します。
受験生をサポートするという理由に対してあれこれ言う人はほとんどいないはずです。
例文をそのまま使っていただいてもいいですよ。
円満に退職するために家庭の事情をうまく活用しよう!
仕事を辞めるとなったとき、誰しもが「円満退職したい」と思いますよね。
ほんとのところは、会社に対して不平不満があるからというのが理由であったとしても、それをストレートに言うのはNGです。
不平不満を理由にしたところで、
「じゃ~そこは改善しよう!」
「部署をかわれば大丈夫なんじゃない?」
「時短勤務もOKだよ!」
というふうに、あの手この手で引き止められる可能性が高いからです。
挙句の果てには、
「君の考え方がおかしいんだよ」
なんていう上司もいます。
引き止められたくない!
スムーズに円満に退職したい!
とお考えなら、ぜひとも退職理由に「家庭に事情」を上手く使ってください。
私の主人も実を言いますと少し前に「家庭の事情(介護」」を理由にして退職しています。
ほんとのところは、会社に対する不満が爆発寸前だったのです。
ですが、不平不満を理由にしたところで、自分自身も会社側もみんながイヤな思いをしますよね。
それを避けるために、退職理由を「家庭の事情」にしました。
円満退職したい方は、ぜひとも退職理由に「家庭の事情」を上手に活用することをおすすめします。
退職を伝える際の注意点
会社側に退職を伝える際は、いくつか注意してほしい点があります。
当然ですが、どういったタイミングで上司に伝えるのかは良く考えないといけません。
また、退職を伝えるといくつか質問される可能性が高く、それに答えられるようにしておく必要があります。
一方的に退職の意向を伝えて辞めるというのは身勝手ですよね。
最後まで一社会人として、後味の良い辞め方をしたいものです。
その為に、退職を伝える際の注意点をいくつかご紹介しますね。
上司と2人になった時に伝える
退職を伝えるタイミングはとても重要です。
ではいつ伝えるのか?
上司と2人になったタイミングで伝えるようにしましょう。
周りに他の人がいると、間違いなくしっかりと聞き耳を立て聞かれてしまいます。
退職理由を「家庭の事情」にするのであれば、できるだけプライバシーは守りたいですよね。
だからこそ、周囲に人がいない上司と2人のタイミングで伝えることをおすすめします。
上司が多忙でそういったタイミングがない場合は、上司に大切なお話があるという形で時間を取ってもらうようにしましょう。
質問されても答えられるように前もって考えておく
どんな理由であれ、退職を伝えると何かしら質問してくる可能性が高いです。
会社としても、少しでも事情を把握しておきたいところですし、引き止められるなら引き止めたいと考えています。
理由に対して「こういった質問をしてくるだろう」と自分なりに予測しておいてください。
それに対してスムーズに答えられるよう回答を用意しておくのです。
退職理由が家庭の事情である場合、根掘り葉掘り聞いてくる上司もいます。
ですが、あくまでも家庭の事情というプライベートなことになるので、答えられる範囲で答えられるようにしておきましょう。
あまりに聞かれたくないことをしつこく聞いてくるようなら・・・
「申し訳ありませんが、これ以上はプライベートなことなので控えさせてください。」
とハッキリお断りしてOKだと思いますよ。
いつ辞めたいのか、日時を相談する
退職を伝える場合、やはりやめる時期というのは明確にしておくべきです。
「来月いっぱい」
「〇月〇日付け」
というふうに、ある程度しっかりといつ辞めたいのか日時を決めて伝えてください。
それに対して会社側が二つ返事でOKしてくれることもあれば、周囲への影響も考慮して退職日時の変更を検討してほしいと言われることもあります。
どうしても譲れない退職日時があるなら、最初にハッキリと伝えるようにしましょう。
ただし、お仕事や周囲にできるだけ迷惑をかけないようにすることも大切なので、退職日時はよく検討して決めてください。
また、会社によって退職は〇日前までに伝えなければいけないなどの就業規則があるはずです。
まずはそこを確認しておくことを忘れないでくださいね。
自分の意志をはっきり伝える
退職を伝える際は、自分の意志をはっきりと伝えることが大切です。
伝え方によっては、会社側が時短勤務や休職扱いをすすめてくるケースもあります。
退職を伝えているはずなのに、なぜか様々な働き方を提案してきて退職を回避させようとする可能性もあるのです。
だからこそ、自分の意思をはっきりと伝えなければいけません。
退職理由を伝え、退職するまでは通常通りの勤務をし、引継ぎなども漏れなくきっちりと行ってやるべきことをやってから辞めますと伝えましょう。
自分のことだけでなく、会社のこともちゃんと考えているということがわかれば、スムーズに退職を受け入れてもらえると思います。
忙しい時期は避けて退職する
退職を伝えるときに注意してもらいたいのは、「忙しい時期を避けて退職するようにする」ということです。
何も考えずに自分の都合だけで退職時期を決めてしまうのは良くありません。
それは社会人の常識として理解できますよね。
後に残る周りの方への配慮も必要です。
職種にもよりますが、繁忙期と閑散期がありますよね。
退職する時期は、できるだけ忙しい時期を避けることをおすすめします。
引継ぎなどにかかる時間や日数も考えるようにしてくださいね。
子どもが理由で退職したいと伝えた時に引き留められたらどうする?
子供が理由で退職したいと伝えると、人によっては引き止められる場合があります。
引き留める理由として考えられるのは・・・
- 後を任せられる人がまだいない
- 後任を採用するまで時間がかかる
- 才能ある人材なのでできれば手放したくない
といったところですね。
たいていの場合、また新規採用するのに時間がかかるからですね。
会社の勝手な都合です。
退職理由が子供だと、時短勤務をさせたりしばらく休職扱いでも大丈夫なんじゃないかと考える上司もいます。
引き留められたらハッキリとお断りすればいいのです。
引き留めていただけるのはとても有難いことなのですが、子供のためにも子育てに専念すべきだと考えております。
もしまた働くとなっても、パートや在宅で子供の為に時間をしっかりとれる働き方をするつもりです。
という感じで自分の考えを伝えましょう。
それでも引き留めてくる場合は、
「家族と話し合って決めたことなので」
という言葉を出せば、たいていの会社は引き下がると思いますよ。
試用期間中でも家庭の事情で退職する事はできる?
試用期間中に家庭の事情で退職を考える人もいます。
ただ試用期間中なので、「家庭の事情」という理由での退職はいいのかどうか悩んでしまうところではないでしょうか。
結論から言いますと、試用期間中でも家庭の事情で退職は可能です!
「家庭の事情」にはいろんなものがありますよね。
結婚・介護・病気・体調不良・子供のこと・・・
いつ起こるか予測が立てられないことも多いので、突然そういった理由での退職も、会社側は受け入れてくれるはずです。
伝え方の例文を一つご紹介しますね。
急なことで大変申し訳ないのですが、家庭の事情で退職しなければいけなくなりました。
親が以前から入退院を繰り返しており、身内の誰かが引き取ってケアが必要な状態です。
家族会議をした結果引き取ることになり、外で働くということが難しくなってしまいました。
採用していただいたのに短期間でこういう結論を選ばなくてはいけなくなり、本当に申し訳ありません。
家庭の事情なので、そこまで詳細を説明する必要はありませんが、できるだけ話せる範囲で伝えるようにしてください。
試用期間中に退職するという形になるので、申し訳ないという気持ちもしっかりと伝えるようにしましょう。
社員じゃなくても家庭の事情で退職できる?
ここまでは社員が家庭の事情で退職する場合についてご紹介してきましたが、社員じゃない場合はどうなるのでしょうか?
パートやアルバイトの場合でも、家庭の事情で退職できるのかということですが・・・
できます!!
むしろ、家庭の事情という退職理由の方が辞めやすいと思います。
ではどうして辞めやすいのか、どんなふうに伝えればいいのか例文を交えながらご紹介していきますね。
それでは見ていきましょう!
パート
まず始めにパートの場合です。
パートという働き方を選ぶ方は、子育てや介護をしている主婦の方が多いはずですよね。
そもそもが家庭の事情でパートという働き方を選んでいるので、家庭の事情という退職理由ならパート先も納得させやすくなります。
では例文を見てみましょう。
子供が体調を崩しやすく、今までは身内に預けたりしていましたが、預かってくれる身内も時間が取れなくなってきてしまいました。
今後、子供のことで度々休むことが増えてしまいご迷惑をおかけしてしまうので、子供がもう少し大きくなるまで子育てに専念しようと思います。
申し訳ないのですが、辞めさせてください。
という感じで伝えてみてください。
子供の体調不良などであれば、パート先も納得してくれる可能性が高いですよ。
アルバイト
アルバイトの場合もパートと同様です。
あえてアルバイトという働き方を選んでいるはずですから、退職理由が家庭の事情ならスムーズに辞めることができるはずですよ。
アルバイトの場合、
「申し訳ないのですが、家庭の事情で〇月〇日で辞めさせてください。」
とごくごくシンプルな伝え方をしてみてください。
こういうことはよくあるケースなので、バイト先もあまり多くを聞かずにOKしてくれるところが多いです。
ただ中には、どういう事情なのか聞いてくれるところもあります。
答えられるなら答えていいのですが、言いたくないのなら
「すみません。
家庭の事情です。」
「プライベートなことなのでこれ以上はお話しできないんです。
すみません。」
という言い方をしても大丈夫ですよ。
アルバイトなので、そこまで退職理由を細かく聞いてくるところはあまりないと思います。
ただ長く勤めているところで、みんな仲が良い職場だと、いろいろ聞かれることもあるかもしれませんね。
聞かれたときのことを想定して、回答もいくつか用意しておくことをおすすめします。
【退職理由】家庭の事情や子供との時間の例文!伝える際の注意点のまとめ
家庭の事情や子供との時間という退職理由で退職を伝える際の例文を中心にご紹介しました。
- 子供との時間を取りたい
- 育児との両立が難しい
- 子どもの病気や体調不良
- 子どもの習い事
- 子どもの進学
これらの理由はどれも会社側が理解してくれやすいものだと思います。
ただ、どれもすべて自己の都合なので、伝える際は「申し訳ない」という気持ちを込めて伝えることが大切です。
家庭の事情という理由なら円満に退職しやすいですが、伝える際は上司と二人になったときに伝え、質問には回答できるよう準備しておきましょう。
退職日時は、周りへの影響は引継ぎなども考慮し、忙しい時期は避けるようにしましょう。
万が一引き留められても退職の意思がかたいなら、今回ご紹介した例文を参考にしていただいてハッキリとお断りしてくださいね。
試用期間中・パートやアルバイトであっても、家庭の事情で退職することは可能です。
家庭の事情で退職となるので、後に残る方への影響を最小限にするよう引継ぎなどはしっかりしておいてくださいね。