夏休みになったら、いつも苦戦する読書感想文。本を読むところから既に苦戦している子も。
選び方も分からないため、読書感想文が書きにくい本を選んでしまい、余計に苦戦し、親にも「しないといけないでしょ!」と急かされて、好きな本が選べなかったり。子供も嫌になりますよね。親子で悪循環な状態に・・・。
気づいたら、1行程書いて後は白紙の原稿用紙が・・・。しよう!という気持ちはあるのに、書き方の順序や構成も分からないので、進みません。
ついには、親も見かねて、口をだし、最終的に親がある程度書いてしまったり、子供も言われたまま書いたりして結局親の宿題のようになったなんて事ありませんか?
毎年必ず夏休みの宿題には、読書感想文があります。悩み一人でできないのは、書き方を知らないからです。知っているのに、書かない子はいません。知らないなら、親もフォローしてあげる必要があります。
読書感想文を書くのに、親が手伝う際の教え方や関わり方で子供もスラスラ書けるようになります。楽しく取り組めるように、サポート方法を紹介したいと思います。
では、まずに読書感想文を親がどのように関わっている、例があるのか見てみましょう。
なかなか進まない読書感想文を親が書くのはあり?
親が読書感想文が進まないから手伝ったら、その時は親子ともに仕上がって良かったと思うかもしれませんが、先のことを考えると、のちに苦労することに繋がります。
作文なんて、やっても意味がないと思ったことはありませんか?なぜ、読書感想文が宿題なんだ!と思いますよね?読書感想文は、国語力がアップできる要素がとてもあるのです。そして、他にも重要な点としては、受験です。
もし、将来、中学受験を考えているのなら、作文のテストは必須です。文字数でいうと400字~800字(2~3ページになります)でまとめないければなりません。通常、公立の小学校の授業では作文指導は簡単にしか学びません。ということは、中学受験の作文は、自身でレベルアップをしていかなければ、難しいのです。
公立高校でも推薦の場合は、作文や小論文が課されています。今後大学でも就職でも、作文の試験が出てきます。そう思えば、小学校の読書感想文は、内容と感想を書いてまとめ、特に細かい採点が行われるわけではないので、まだ簡単だ!って感じませんか?
読書感想文は、1年生は大抵が選択課題なので自由ですが、低学年のうちから取り組むようにしていると学年を追うごとに慣れてきます。初めは、書けないかもしれませんが、ネットサイトにもどのように構成していくのか?書き方の手順も載っていたり、表現の例文も紹介されています。
完全な文章でなくても大丈夫です。体験談もまじめな内容じゃないと。。なんてことはありません!遊びの体験だってとても大切な体験。誰かの体験を印象が残ったのでまとめても良いのです。本当に感想文と名前がついてあるように、自由な感想なのです。
どれだけ時間がかかっても、親が書いたり、助言したままを書かせてしまったら、子供の構成力や思考力が育ちません。読書感想文を書くということは、子供のにとって国語力をアップさせるチャンスなのです。そして、全てが学べます。書くこと、読むこと、伝えること、聞くこと、話すこと体験談の記憶力。色々な表現の日本語に出会うことができます。
親が書くことでたくさんの学べるチャンスを無効にしてしまっています。読書感想文は子供だけの取り組みではないのです。
SNSが中心の現在だからこそ、親も本を選んで子供と同じように読書感想文に取り組んでいただきたい。脳は映像を見るのと、紙媒体でみるのとでは、脳の働きが全く違います。どちらが良いかというと、紙媒体の方が脳が活発になります。
だからこそ、読書感想文は、脳をたくさん働かせるための良い課題なのです。是非、時間がかかってもゆっくり最後まで取り組ませてあげてください。
親が書いた読書感想文で賞を取ったなんて例も…
実際に親が書いた読書感想文で賞を取った子は、います。
全てを手伝っていなくても、「ここはおかしいんじゃない?」「ここでは、そんなこと思ってないのよ」「ここは、○○の言い回しがよいよ」等助言をし、何度も書き直しさせている子もいます。全体は子供が考えたのよ。少し手直ししただけだから、親が書いたわけではない!と言われると思います。
ところで今の読書感想文は課題図書でなくてもよいのですか?小学生の頃、好きな本で書いて、○○○○賞になった記憶があります。 親が手を貸したり、宿題代行、管理の方がよっぽどおかしくない?
URL:https://twitter.com/etoshinonline/status/1216201055127535616
娘のクラスに全国的な大きなコンクールの賞をとった子がいます。両親とも有名国立大学出の勉強熱心な家庭です。
何気なく聞いてみたら「手伝ってない」とは言ってましたが、よくよく聞いてみると「ここの文章はおかしい、これは主人公が訴えている事じゃない、作者が言いたい事はこういうことでしょ」などなど言って書き直させること5~6回だそうです。でもその事について「言ってあげないとこの本の趣旨を理解出来ないからね」と自信満々。
確かに「このように書きなさい」と言ったり、親が代筆してる訳じゃないけど、どうなんでしょうねURL:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1144716531
このように親が関わり訂正したり、書いてあげたりしている例はたくさんあります。
しかし子供さんはどう思っているのでしょうか?自分の書いたものを否定された気持ちになっているかもしれません。もしかしたら、読書感想文って自由に書けるものではないのだなぁと感じているかもしれません。
文の構成は高学年になったら、基本はしっかり学びますので、感想文もとても上手にかけるようになります。だから、それまでは、ある程度自由でよいのです。伝えることが大切だと思います。
小学生の読書感想文で親が手伝うのはどこまで?
できれば、何も手伝わないで上げてほしいですが、絵本の感想を聞いてあげたり、本選びに一緒に図書館や本屋さんに行ってあげてください。
夏休み前には、本がカテゴリ別に分けてあったり、人気の小説ランキングで並んでいたりしています。課題図書や自由図書もあります。学年ごとのおすすめとして並んでいたりもしますが、自分の興味のあるテーマに絞って見つけて良いと思います。
出だしと、まとめはかけても、内容や体験が上手く書けなくて、苦戦するようなら、構成図を作成してみてはいかがでしょうか?構成図なら図でどんどん思い浮かべていくので一緒に楽しくできます。
後は、どんな話だったの?お母さんも知りたいなという、考えが整理できるような質問は良いと思います。
文章にする際に、構成図やお母さんに教えてくれたこと、自分で考えたことを書いたらよいとアドバイスしてあげてください。
一番良いのは、普段から日記や1行文でも良いので毎日書かせてあげることが近道に繋がります。もしくは、本だと長いので絵本を読んであげて、毎回質問をしてあげる。たまに、文章での感想を簡単に書かせてあげることも良いと思います。
宿題ではないため、絵本の感想なら自由に書いても親も何も思わないしダメだししたりもしないので親子にとっても良い環境となります。それを積み重ねることで、伝えたいことをまとめることができます。
読書感想文は親の宿題ではありません!
先ほどもお伝えしましたが、感想文は子供の宿題であって、親の宿題ではありません。
文章力は日々の積み重ねと文章構成の学習が必要ですが、文章構成については高学年で基礎を詳しく学びます。
それまでに文章力をつけてあげましょう。読書感想文は毎年の宿題なので1年間の小さな積み重ねは、また1年後には成長しています。親子で毎年苦戦しないようコツコツと取り組んでみましょう。
お子さんに書き方を教えて作文力をつけてあげましょう
ある程度語彙力も増えて、文章も上手くなってきたら、物語のように起承転結の構成を教えてあげましょう。
はじめは、簡単な日常生活について起承転結をつけて作文をかいていきましょう。日常生活のことなのでお子さんも簡単に書けると思います。 お子様が考えた空想物語の作成でも楽しそうですね。
目的意識を持って日々書くことで格段と作文力はあがります。何より楽しく取り組むことができるので親子で笑顔が増えますね。書いた文を読んで親子で話したり、質問したり、楽しさをたくさん教えてあげることが文章を抵抗なく続けれるコツです。
今回の読書感想文の場合は、もう少し簡単な構成で十分です。
- はじめ→中→おわりの3部構成で仕上がります。
【はじめ】もっとも本の中で印象に残った部分を取り上げ書きます。これは、正解はありません。どのように感じるのかは、人それぞれです。本当に自分が印象に残った場面で良いのです。
【なか】どうしてそのように印象に残ったのか?の理由を書いていきます。できたら、自身の体験談や周りの体験談を入れると良いですし。体験談がないのなら、自分がその立場だったらの視点でまとめていきます。
【おわり】本を読んでみて、感じたことや学んだこと。心がけたいことなどをまとめます。
通常の作文とはちがい、読書感想文は、読書の内容と自分の体験や生活での体験、その立場だったら。そして、読書を通しての考えのまとめを書くので、作文の起承転結の書き方や内容に比べたらとても書きやすいと思います。
本でも、ページが多い時はもしかしたらその日に読み終わらないかもしれません。すると内容を忘れたりする時もあると思います。なので、感想文を書く目的があるため、読みながら印象に残った部分をメモしたり、線を引いておくと振り返りやすいです。
読書感想文を親が書くのはあり?親が手伝う際の教え方や関わり方のまとめ
年に1回の読書感想文は苦戦するものから、日々の積み重ねで、楽しくすぐ終わるものになると良いですね。 どんなことも急にできることはありません。 努力が必要です。
親もたくさんサポートしてあげ、読むことや書くこと・伝えることの楽しさを教えてあげてください。毎日コツコツすることで、気づけば本や文章を書くことが好きになっています。ポイントは、否定は一切しない。意見しないことです。全て受け入れてあげてください。
是非、親子で楽しく取り組みましょう。